
社長メッセージ
社長メッセージ
創業の心

昨年は新型コロナウイルスの世界的感染拡大に始まり、東京オリンピックの開催延期、国内外の政権が交代・移行するなど、とにかく様々な出来事がたくさん起こりました。
しかし、弊社にとって一番大きな出来事は特別調査委員会による調査が行われたということです。まずはこのことについてお客様、私どもに関係するお取引先の皆様、そして従業員、その家族の皆様と多くの方々にご心配をお掛けしてしまったことを深くお詫び申し上げます。今回の調査報告書は2020年12 月16 日に受領し、弊社ホームページに掲載いたしました。特別調査委員会を立ち上げ、調査しなければならなくなった背景については報告書に記載の通りですが、この問題の発生はグループを管理する立場の本社並びに経営陣の不徳の致すところです。
今回の調査を通じて、認めなければならない管理上のミスが事実として発覚しました。しかし、中国の製造拠点である小倉離合機(東莞)有限公司・小倉離合機(長興)有限公司で同時に発生した棚卸資産の架空計上においては、会社として不正を行おうとした事実はけっしてなかったことを、この場をお借りし改めてお伝えさせていただきます。指摘を受けた管理上のミス、いわゆる実務を執り行う際の規程の不備等については今年の大きな改善項目として、再発防止委員会を立ち上げ、即対応するよう努めております。本年は今回失った信頼の回復に全力で取り組まなければならないと決意しております。弊社の歴史を振り返ってみると、グローバルカンパニーとしての位置付けを築く為に積極的に海外進出をしてきました。世の中がアジア圏に生産拠点をシフトして行くという流れの中、弊社も同じように工場を築き、そしてお客様のニーズに合った対応に取り組んできました。しかし、急激に海外工場での事業を展開しなければならないことから、送り出す日本人出向者に対する教育・訓練等が行き届かない点があり、今回の問題に発展してしまったと今振り返れば感じています。
また、アメリカの関連会社においては不正送金事件が発生しました。これもある意味、海外拠点での人間(信頼)関係の甘さや緩さが起こしてしまったものと考えております。本来であれば、会社の管理項目を確りと規定しておくべきであり、信頼関係による管理がもたらしてしまった不祥事に対して規程の大切さ・重要性を痛感しました。今後は海外拠点の経理についても規程を確立させて管理することで、再発防止に努めて参ります。
弊社従業員にはリーマンショック、東日本大震災など大きな問題が起きたとき、ものづくりの原点に立ち返ろうと説いてきました。しかし当然、ものづくりを行う為には、そのものづくりを管理する際に重視すべき管理項目があるということは国内では理解されているものの、海外ではその管理が行き届かなかったことが今回の問題を引き起こした一面であると感じています。その為、海外工場においては管理システムの見直し・管理能力の向上に取り組むことが大きな課題です。
今回の調査報告において、当社は品質問題や客先問題などへの対応は非常に確りしていると評価をいただいています。一方で、問題が見つかってからのスピードに課題がある、との指摘を受けました。今後、問題が発生したときは経営方針にもあるように今まで以上に報連相を徹底いたします。報連相のスピードアップを図ることで、より風通しの良い組織を実現する為に、経営方針の一部変更も検討しています。報連相は職制を通じてスピード感をもってトップへ伝達することで、問題への迅速な対処が可能となります。そのような視点で企業風土の改革にも取り組んで参りたいと思います。
コロナ禍のような不透明な環境を弊社が乗り越えて行く為には今年の年頭所感のタイトルとした「創業の心」を確りと持ち続け、小倉クラッチのものづくりの強さ、弱さをよく整理しながら事業に取り組んでいかなければならないと考えています。今、私たちは足元を確り見て、弊社事業に携わっている一人ひとりが会社に対する自分の価値を磨くことが大切ではないかと考えております。その力を結集することで良いものづくり、そしてお客様に喜んでもらえる良い製品が生み出されます。今年は厳しい年になろうとも、従業員みんなで力を合わせ失った信頼を取り戻す努力が業績向上に繋がると私は信じております。株主様、お取引先の皆様、従業員の皆さんに今回一連のお詫びを申し上げ、年頭のご挨拶に代えさせていただきます。
令和三年度「年頭所感」より
プロフィール | |
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2019年(平成31年)4月 | 砂永精工電子(東莞)有限公司 代表取締役会長(至現在) |
2018年(平成30年)7月 | オグラクラッチ・フィリピン,Inc. 代表取締役社長(至現在) |
2018年(平成30年)5月 | 株式会社三泉 取締役会長(至現在) |
2014年(平成26年)6月 | オグラクラッチ・インディア PVT.LTD. 取締役会長(至現在) |
2013年(平成25年)5月 | 小倉離合機(長興)有限公司 代表取締役会長(至現在) |
2007年(平成19年)6月 | 東洋クラッチ株式会社 代表取締役社長(至現在) |
2007年(平成19年)5月 | 小倉テクノ株式会社 代表取締役社長 |
2004年(平成16年)11月 | オグラ・インダストリアル・コーポレーション 代表取締役会長(至現在) |
2004年(平成16年)6月 | 小倉離合機(無錫)有限公司 代表取締役会長(至現在) |
2003年(平成15年)5月 | 小倉離合機(東莞)有限公司 代表取締役会長(至現在) |
2002年(平成14年)10月 | オグラ S.A.S. 代表取締役会長(至現在) |
2002年(平成14年)5月 | オグラ・コーポレーション 代表取締役会長(至現在) |
2002年(平成14年)5月 | 代表取締役社長(至現在) |
2001年(平成13年)1月 | 取締役副社長兼輸送機器本部長兼海外本部長 |
1999年(平成11年)6月 | 専務取締役輸送機器本部長兼海外本部長 |
1994年(平成 6年)7月 | 常務取締役海外製造担当本部長 |
1992年(平成 4年)7月 | 取締役海外製造担当本部長 |
1989年(平成 元年)6月 | 取締役海外製造担当部長 |
1989年(平成 元年)6月 | 小倉クラッチ株式会社 入社 |
1988年(昭和63年)3月 | 帝京大学法学部を卒業 |
1984年(昭和59年)10月 | 第一共栄ビル株式会社 代表取締役社長(至現在) |
団体役員歴 | |
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2017年(平成29年)5月 | 学校法人明照学園 理事(至現在) |
2016年(平成28年)6月 | (一社)日本経済団体連合会 審議員(至現在) |
2016年(平成28年)4月 | 桐生信用金庫 総代(至現在) |
2015年(平成27年)6月 | (一社)群馬県法人会連合会 理事(至現在) |
2015年(平成27年)5月 | 樹妙会(学校法人明照学園樹徳高等学校) 会長(至現在) |
2015年(平成27年)5月 | (公社)桐生法人会 副会長(至現在) |
2012年(平成24年)5月 | (一社)群馬県経営者協会 理事(至現在) |
2002年(平成14年)8月 | 兼松東京取引先持株会 理事長(至現在) |
2002年(平成14年)6月 | 桐生商工会議所 常議員(至現在) |
2002年(平成14年)5月 | (一社)日本工作機器工業会 理事(至現在) |
2002年(平成14年)5月 | 共栄精機協同組合 理事長(至現在) |
1999年(平成11年)5月 | 群馬ハンドレッドクラブ 理事(至現在) |
小倉クラッチ株式会社 代表取締役 経歴者一覧 | |
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小倉康宏 | 2002年(平成14年)5月6日〜 |
小倉一郎 | 1968年(昭和43年)6月 3日〜2002年(平成14年)5月 5日 / 33年11ヶ月間 |
小倉朝香 | 1952年(昭和27年)5月13日〜1968年(昭和43年)6月 2日 / 16年1ヶ月間 |
小倉弘士 | 1938年(昭和13年)5月25日〜1952年(昭和27年)5月12日 / 14年0ヶ月間 |