クラッチ/ブレーキアプリケーション

保持

本来、ブレーキは負荷を停止させた後、一定の位置に保持する機能を持っていますが、サーボモーターの普及によりロボットや工作機械などでは、負荷の駆動・停止はモーターで行い、機械停止中のアームやワークの落下防止(定位置保持)は、保持目的専用の無励磁作動形ブレーキで行う方式が増えています。

[使用例:エレベータ用ブレーキ]
駅やショッピングモールで良く見かけるエレベータ、最近では自宅に設置する所も多く見られるようになりました。高齢化社会が進む昨今、エレベータは必要不可欠であり非常に身近な存在となりつつあります。このエレベータに無励磁作動ブレーキが採用され、各階への移動を安全で快適なものにしています。
現在のエレベータは法規制の関係より無励磁作動ブレーキを2台装着し、二重安全機構として乗降者の安全を保っています。無励磁作動ブレーキは、各階でカゴが停止した際のカゴの保持および非常時の緊急停止用として活躍しています。


【適応型式】
SNB型・RNB型・MNB型


[使用例:医療機械]

[使用例:落下防止用ブレーキ]
ボールネジをZ軸に使用した場合の落下防止、保持、緊急制動用に無励磁作動ブレーキが有効です。

保持用途 適応機種

APPLICATION(例)

機械名:産業用ロボット 製造工場では、省人化、無人化により生産性を高めるために、さまざまなロボットが活躍しています。人間の代わりとなるロボットの機能には、精密な動作だけでなく、安全性、省エネ化も求められています。この要求される精密さと安全性、省エネ化が無励磁作動形ブレーキの使用で可能となりました。



使用製品:RNB-N
機  構  図 多関節ロボットの旋回と、関節部アームの上下方向の移動にブレーキ付サーボモーターを使用しています。起動、制動時はブレーキを解除し、ACサーボモーターで動作、停止させ、保持はACサーボモーターをOFFにして無励磁作動ブレーキで行います。

通常、無励磁作動ブレーキは保持用として使用されますが、停電時や非常時の場合には、非常制動用として使用されます。このブレーキを用いることにより、衝突や落下などの事故防止にも役立っています。
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